インターネット上で、「借金減額診断」や「借金減額シミュレーター」の広告を見かけたことのある人は多いのではないでしょうか?
しかし、借金を減額できるなんて、「怪しい」「詐欺じゃないのかな?」と疑ってしまいますよね。この記事では、借金減額診断は本当に怪しいのか、仕組みやからくりなどを解説していきます。
借金減額診断とは?借金が減るかどうか分かるツールだが、怪しい、嘘では?と言われるのはなぜ?
借金減額診断とは、司法書士事務所や弁護士事務所などの法律事務所が、借金相談、債務整理の依頼につなげるために提供しているサービスです。診断に必要な情報は主に以下の6つです。
- 借金の総額
- 借入件数
- 返済期間
- 滞納の有無
- 電話番号
- メールアドレス
参考:あなたにピッタリな借金減額の方法は?最短10秒で無料診断 | 債務整理・借金相談はアディーレ法律事務所
実在する事務所のツールで無料でいつでも利用できるものが一般です。
これらを入力すると、電話やメールで結果が届き、「借金をいくら減額できる可能性があるか」がわかります。
しかし、「借金を減らせますよ」と言われても本当なのか、怪しさを感じるのも無理はありません。
- 減額できるって本当?
- そもそも借金って減らせるものなの?
- 騙されている、詐欺まがいでは?と感じる
借りていたお金(借金)は返済義務があるのに、それを減らせるなんてなんで?と思いますよね。
結論から言うと、借金減額、そして借金減額診断は怪しいものではありません。借金を減額できるという根拠は「債務整理」にあります。
何もせずに借金は減りません。それどころか借金はどんどん増えていきます。でも、債務整理をすれば借金を減らせるのは本当です。債務整理の手続きを取った際に、どれだけ借金を減らすことができるか、どういった債務整理の方法で借金減額できるのかを調べるツールが「借金減額診断」です。法的な手続きを取る方法なので、怪しくもなく詐欺でもないです。
借金減額診断は怪しくない!仕組みやからくりについて解説
借金減額診断の結果は、弁護士や司法書士が、あらかじめ用意している計算式にあてはめて自動計算を行っています。債務整理を行った場合に借金をどれくらい減額できるのかを診断しています。
無料で利用できることにも怪しさを感じるかもしれませんが、借金減額診断は法律事務所にとって広告塔の役割をしています。無料で提供しているのは、依頼につなげるためなので、怪しいことはありません。
借金が減らせるかもしれない、減らせる目安、減らす方法を無料で手軽に知ることができるため、借金問題で困っている人は利用してみてはいかがでしょうか。
借金を減額できる「債務整理」って何?怪しいの?
債務整理とは、借金を減額できる合法的な手段です。任意整理、個人再生、自己破産の3つの方法が主流です。
- 任意整理
- 債権者と直接交渉することによって、将来利息をカットする手続きです。減額された借金を3~5年に分割して返済していくので、負担は軽くなります。債権者を選べる、手続きに時間がかからないなどのメリットがあります。
- 個人再生
- 裁判所を通して借金を5分の1~最大10分の1に圧縮する手続きです。住宅ローンを除外して手続きできるのでマイホームがある場合でも維持できます。借金を大幅に減額できる、借金の理由は問われないのがメリットです。
- 自己破産
- 裁判所を通して借金を帳消しにする手続きです。どんなに借金があっても0になり、返済から解放されるメリットがあります。しかし、自宅や車を手放さなくてはならない場合もあり、生活への影響は大きいです。
参考:詳細 法テラス
参考:債務整理のメリットとデメリットを詳しく解説|松谷司法書士事務所
借金減額診断の結果はあくまでも目安!過信しないように
実際に借金をいくら減額できるかという正確な数字は、取引履歴を取り寄せて「引き直し計算」をしないとわからないものです。借金減額診断で入力するのは簡単な項目のみなので、細かい数字まで出すことは不可能です。
診断の結果は、「減額できる可能性があります」「自己破産がおすすめです」などというようにざっくりとしたものが多く、「○○円減額できます」という結果が出ても、実際にそれだけ減額できるかの保証はできかねます。
借金減額診断の具体的な流れと利用上の注意点
借金減額診断を利用する際の具体的な流れと、注意すべき点を以下に詳しく説明します。
借金減額診断の利用手順
- 診断ツールにアクセスし、必要な情報(借金総額、借入件数、返済期間など)を入力します。
- 入力した情報に基づいて、自動計算された結果が表示されます。この結果は、あくまで目安となります。
- 結果を受け、さらなる相談や具体的な手続きを検討する場合は、法律事務所に連絡を取ります。
利用上の注意点
- 借金減額診断は無料で提供されることが多いですが、それには法律事務所が新規顧客獲得のために行っているマーケティングの一環であることを理解してください。
- 個人情報の取り扱いに注意し、信頼できる法律事務所が提供するツールを選ぶことが重要です。
債務整理の種類とそれぞれの特徴
債務整理には複数の方法があり、それぞれに特徴があります。以下で各方法の詳細を解説します。
任意整理の詳細
- 任意整理は、借金の金利をカットし、返済額を減少させる方法です。
- この方法では、債権者と直接交渉するため、裁判所を通す必要がありません。
- 主に、比較的返済額が少ない借金に適しています。
参考:任意整理|借金問題|法律相談一覧|弁護士に相談する|東京弁護士会
個人再生の詳細
- 個人再生は、裁判所を通じて借金を大幅に減額する手続きです。
- 一定の収入がある場合に適しており、住宅ローンを除く借金が5分の1〜10分の1に減少する可能性があります。
- マイホームを保持しながら手続きを行うことが可能です。
参考:民事(個人)再生の手続・個人再生手続について | 裁判所
自己破産の詳細
- 自己破産は、借金を全額免除してもらう手続きです。
- 返済能力が完全にない場合に適用され、裁判所を通じて手続きを行います。
- 財産を手放すことが必要となる場合がありますが、新たなスタートが切れるメリットがあります。
参考:破産の手続・自己破産の申立てを考えている方へ | 裁判所
債務整理を行う際の重要ポイント
債務整理を行う際には、以下のポイントに注意する必要があります。
債務整理の影響
- 債務整理を行うと、一定期間信用情報に記録され、新規の借入れやクレジットカードの利用が困難になります。
- 保証人がいる場合、その人にも影響が及ぶことがあるため、事前に相談が必要です。
専門家の選び方
- 経験豊富な弁護士や司法書士を選ぶことが重要です。事務所の評判や過去の実績を確認しましょう。
- 相談料が無料かどうか、追加で発生する費用が明確かどうかを確認してください。
借金減額後の再発防止策
借金減額を成功させた後、再び同じ状況に陥らないための対策が必要です。
予算管理の徹底
- 収入と支出を明確にし、無駄な支出を削減することが重要です。
- 毎月の予算を立て、それに従って生活することで、財政状況を安定させることができます。
緊急時の貯金
- 予期せぬ出費に備えて、貯金をすることが重要です。
- 少額でも良いので、定期的に貯金を行い、緊急資金を作ることを心がけましょう。
金融教育の重視
- お金の管理や借金についての知識を深めることで、将来の金銭問題を防ぐことができます。
- 金融教育を受けることで、賢いお金の使い方や節約方法を学び、健全な財政状態を維持することができます。
借金減額診断を利用する際のベストプラクティス
借金減額診断を利用する際に最も効果的な方法は以下の通りです。
正確な情報の提供
- 借金減額診断の結果の正確性は、提供する情報の正確性に大きく依存します。
- 最新の借入状況や返済状況を正確に入力し、正確な診断結果を得るよう努めましょう。
結果の適切な解釈
- 借金減額診断の結果はあくまで目安です。実際の債務整理の過程で変動する可能性があります。
- 診断結果をもとに、専門家と具体的な計画を立て、実行に移すことが重要です。
専門家との連携
- 診断結果をもとに、弁護士や司法書士と相談し、具体的な債務整理の計画を立てましょう。
- 専門家の助言に従い、最適な債務整理方法を選択することが、借金問題の解決への近道です。
借金減額診断が怪しいは嘘!うまく利用して専門家にアドバイスをもらおう
「借金を減らしたい」「返済が苦しい」とお悩みの方は、ぜひ借金減額診断を使ってみてください。怪しいものではなく、借金を減額できるかどうかを簡単に知れるツールです。
注意点として、必ず実在する法律事務所が運営しているものを利用するようにしましょう。
借金問題は早めに対処することが解決へのカギです。借金に関する相談は無料で受け付けている法律事務所も多数あるので、借金減額診断を利用した後には専門家へ相談もしてみましょう。